職人が語る「研磨の基本」——なぜ仕上げは“最後の1μm”で決まるのか
投稿者 :晃梅オンライン on
眼鏡や金属パーツ、アクセサリーなど、ものづくりの現場で欠かせない作業のひとつが「研磨」
一見、ただ表面を磨くだけの工程のように見えますが、実は製品の完成度を左右する要(かなめ)です。
研磨の良し悪しは、最終の1μm(ミクロン=1000分の1mm)の世界で決まると言われています。
■ 研磨とは「素材と向き合う」作業
研磨は、表面を削り、整え、光沢を与える繊細な工程です。
真鍮・ステンレス・チタンなど、素材ごとに硬さや熱の伝わり方が異なり、
同じ道具でも仕上がりの艶や質感が変わります。
熟練の職人は、モーターの音や手に伝わる振動で「削れすぎ」を防ぎ、
まるで素材と会話するように仕上げていきます。
その感覚が、美しい鏡面を生み出す職人技です。
■ 3ステップで見る研磨の流れ
① 荒研磨(粗削り)
最初に凹凸やバリを取り除く工程。
硬めのバフやサンドペーパーを使用し、表面を均していきます。
削りすぎず、あくまで下地を整える意識が重要です。
該当する商品:卓上バフ機/当店オリジナル!メガネフレーム向けキリカキ拡大追加工
② 中研磨(整え)
表面が滑らかになってきたら、フェルトバフやウレタンバフでムラを整えます。
この段階で均一な面を出せるかが、後の艶を左右します。
該当する商品:バフ
③ 仕上げ研磨(鏡面)
最後に柔らかい綿バフやフェルト研磨棒を使い、軽い圧で表面を整えます。
この“力を抜く”感覚こそが、職人の腕の見せどころです。
該当する商品:研磨棒

■ 「粉塵」を制する者が、仕上げを制す
研磨作業で見落とされがちなのが粉塵(ふんじん)対策です。
金属粉や研磨剤の微粒子は、空気中に舞い上がり、
作業者の呼吸器や周囲の機械にも影響を与えます。
特に仕上げ段階では、わずかな粉塵が付着するだけで表面に微細な傷が入り、
鏡面仕上げの美しさを損なう原因になります。
そのため、職人の多くは卓上バフ機と集塵機をセットで使用しています。
粉塵を吸い込みながら作業することで、
安全でクリーン、そして精度の高い研磨環境を保てるのです。
■ 道具を整えることも、仕上げの一部
研磨道具は使い込むほど性能が変化します。
使用後はバフの汚れを軽く叩いて落とし、フェルトは乾いた布で研磨剤を拭き取る。
モーター周辺の金属粉も定期的に清掃することで、
常に安定した仕上げが可能になります。
該当する商品:強力パーツ&ブレーキクリーナー
■ 技術 × 道具 × 環境 が美しい仕上げを生む
研磨の技術は、職人の手の感覚だけでなく、
道具の精度と作業環境の整備によって支えられています。
正しいバフと研磨剤を選び、集塵機で粉塵を管理し、
道具を丁寧に手入れする。
その一つひとつが、“最後の1μm”の輝きを支えているのです。
